先日の記事でもお知らせしましたが、利尻など北海道の海産物を加工している北洋食産の商品の販売をはじめました。そこで今回は北洋食産の商品が美味しい理由を探りに北海道は空知郡南幌町まで行ってきました。
電車(北海道の人は汽車といいますね)でいうと、道央道江別東ICから10分ほど、千歳線の北広島駅から車で20分ほどの田んぼや畑の真ん中に工場があります。
田んぼや畑の真ん中といっても、じゅうぶん札幌通勤圏です。ちょっと車で走ると住宅街があってベッドタウンになっています。過疎化が進む利尻で人手不足不足に悩んだ北洋食産がここに工場を建てた理由のひとつはここにありました。


工場の外観はこんな感じです。
売店も兼ねています。

今回案内していただいた山崎専務。

いろいろ打ち合せが終わってから、工場見学へ。
写真のようにしっかりと白衣・長靴・帽子着用です。
カメラを濡らすと困るので撮影していませんが、
消毒液槽に長靴を漬けたり、手洗い・消毒もきちんとしました。

まずは原料加工場へ。
お昼どきだったので従業員の方はいませんが、
この日は10人ほどの人が従事していました。
ここで
ほしたこや
鮭とばなどの原料の生魚を洗ったり、
切ったりという最初の加工をします。

この日は看板商品のほしたこの製造中。
たこを洗ってぬめりを取って、茹でています。
といってもこれでは何がなんだか分かりませんね。
横の水槽で茹で上がったたこを冷水で冷やしています。



右のたこはかなりでかいです。
そしてこの機械で細長く裁断します。


ちなみにこの機械は利尻工場時代から使い込んでいるそうで、専務(2児のパパ、30代後半)より年上だそうです。
「今のコンピュータの機械は無理だけど、これは構造が単純だからうちらで直せるのよ」

裁断されたたこはこんな機械を使って、秘伝の調味料で味付けされて↓
(ちなみにこの機械は1時間に1回とかタイマーで回転させて、ドラム内の漬け込み中の原料が均一に味が付くようにする機械です。たらこ・明太子の製造でよく使われているものですね)


こんなところで冷風乾燥されます。
次は燻製室。


2室あります。写真では写ってませんが、一番左にチップ室(右の写真)があります。
チップとは一言で言うとおがくずです。
これを燻(いぶ)して煙を出します。するとその煙を吸い込んだ原料がとても美味しいスモークサーモンやたこくんなどの燻製になるのです。


これが実際のチップ。最近は製材所なども減少していて、チップ確保は燻製屋さんの大きな悩みです。
ちょっとアングルを右に移すと、燻製室の下の炉です。もちろん中が暗いのもあるのですが、スモークのヤニで中はコールタールを塗りたくったみたいな状態。

もちろんコールタールと違ってすごくお腹の減るにおいがします。チップの燃えカスが残っていました。
「燻製室はある程度年月がたたないといい味がでないのさ。工場を建てたころは最初なかなか味が安定しなくて」と専務。


炉の反対側には扉があって(写真右)ここから製材所からもらったチップを外から直接搬入します。
虫などが入らないようにこのドアを開けるときにはチップ室の工場側のドアは締め切ります。
(たまたま写真は開放中ですが…)
次は2階へ。


いきなりテント小屋が出現。
幕を開けると中にはダンボールがギッシリ。
ちょっと潮風にも似たおいしそうな香りが漂っています。



何なんだこれは?と近づいていってみると↓

するとどうでしょう!立派な利尻昆布ではありませんか!(ビフォーアフター風)
これで1段(15キロ)あります。
天然物1等検であればこれだけで9万円(売価ベース)分です。
これを新物の段階で買い付けてきて、2年ほど寝かして味を熟成させていくのです。

なんと加湿器まで備えられています。(ビフォーアフター風)
やはり熟成には、適度な温度と湿度が必要なのです。
「希少な天然物をこれだけ押さえるのはすごく大変」
「この昆布を寝かしておくだけで、評価額の40%も税金がかかる。だからいい昆布は値段が張るのよ」